家づくりコラム 2024.07.25
能登半島地震から学ぶこと③
こんにちは、暮匠です。
今回は、シリーズでお届けしている能登・輪島の視察レポート第3弾!
最終回は「耐震金具」と「外壁」についてお届けします。
まずは、令和6年能登半島地震で被災されたみなさまに
心よりお見舞い申し上げます。
そして、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
前回の能登視察レポートでは、
アンカーボルトもない、鉄筋も入っていない
脆弱な基礎と木材の腐朽が
家屋倒壊の原因のひとつだったことをお伝えしました。
それと合わせて、もう一つ感じたことが、
「接合金具が使われていなかった」ことです。
その建物が建築された時代にもよるので、
仕方がないところもあるのですが、
家屋が倒壊した瓦礫の中をどれだけ探しても、
金具らしきものが一つも落ちていませんでした。
例えば、筋交いと柱を固定させる「筋交いプレート」も、
建物の水平方向への変形を防ぎ、強度を上げるための「火打(ひうち)」も
全く見当たりませんでした。
強くて逞しい家を建てるためには、
他にもたくさんの種類の金具やボルトが使われるべきなのですが、
それらもどこにもありません。
噂では聞いていましたが、
まさかこれほどまでだとは、思ってもいませんでした…。
そう古くない家もあったので、
いかに住宅の性能を軽んじているかが見て取れました。
構造材は腐朽でボロボロな上に、
耐震金具も使われていなければ、
地震に耐えられるはずがありません!
そして、さらに気になったのが「剥がれ落ちた外壁」です。
倒壊現場には、木の構造材と同じくらい
外壁が剥がれ落ちてしまっている家がたくさんありました。
コンクリートのように見えますが、これは「モルタル」です。
剥がれ落ちたモルタルの外壁がとても多く、
「壁一面を切り取った!?」
と思うくらいに外壁がない家もありました。
このモルタルを少し持ち上げてみると、ずっしり重い…!
大きい破片は持ち上げることすらできませんでした。
この重いモルタルの外壁も
倒壊の原因の一つになっているのです。
モルタルとは、ざっくり言うと
砂と水とセメントを混ぜて作った外壁材のことです。
建築基準法の前身となる法律ができた昭和25年以降、
建物の外壁を防火仕様とすることが求められるようになり、
防火性の高いモルタルが普及しました。
さらに、昭和50年代に住宅の洋風化が流行し、
モルタルの外壁は最盛期を迎えたそうです。
このよう背景から、1990年以前に建てられた建物のほとんどに
モルタルが使用されているんです。
しかし、耐火性と耐久性には優れていますが、
今回のような大きな地震では
外壁自体の重さが家にかなりの負担を与えてしまったようです。
暮匠がおすすめしている外壁材は、
「ガルバリウム鋼板」もしくは「木板」です。
このうち、暮匠のお客様には
「ガルバリウム鋼板」が圧倒的に人気です♪
かわいい雰囲気や質感や色目のバリエーションでは
窯業系サイディングに敵いませんが、
“軽くて丈夫なガルバリウム鋼板”は、
地震が頻発している現代の家づくりに最適だと考えています。
一生住み続ける家だからこそ、
災害が起こった時も、家族の命を守ってくれる家でなくてはなりません。
外壁選びもとても大事なことなのだと、
剥がれ落ちたモルタルの山を見て強く思いました。
3回に渡り、能登・輪島の被災地視察のレポートをお届けしてきました。
ここで勉強させていただいたことを
これから家づくりをされる方に正しく伝え、
「家は家族の命を守る大切なもの」であることを
分かっていただく努力をすることが、
住宅に携わる者としての使命です。
どんな大きな地震が来ても
家族で安心して住み続けられる家づくりを徹底していこう!と
スタッフ一同、 改めて心に誓いました。
8月末(予定)には、
「耐震等級3」&「断熱等級7」のハイクラスな平屋が完成します。
暮匠が建てる
“大きな地震でも倒壊しない強く逞しい家”を
みなさんもぜひ一度、見学会でご体感ください。
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