家づくりコラム 2025.03.20

床下の断熱工法の種類と違い「基礎断熱」と「床断熱」

こんにちは、暮匠です。

前回の床下エアコンをご紹介したコラムで
ちらりとご紹介した「基礎断熱」。
これは、床下の基礎部分の断熱工法のひとつで、
基礎全体を断熱材で覆うことで、断熱性能を高めることができます。

一般的な住宅で採用されている「床断熱」との違いは、
「どこに断熱材を施すか?」です。

最近は、建物の断熱性能を高める目的や
床下エアコンを採用する家が増えているため、
「基礎断熱」を採用するケースも増えていますが、
その仕組みや特徴について、よく知らないという方も多いと思います。

そこで今回は、この「基礎断熱」と「床断熱」の特徴や違い、
メリット・デメリットについてご紹介します!

◆「基礎断熱」とは?

基礎断熱は、床下空間も室内空間のひとつと考え、
建物の基礎コンクリートを断熱材で覆う工法です。
床下空間への外気の出入りを防ぐことで断熱性が高まり、
床下も室内とほぼ同じ温度に保つことができます。

【メリット】

・断熱性、気密性が高まる
・冬場でも床が冷たくなりにくい
・冷暖房効率が高まる

【デメリット】

・シロアリが被害に気付きにくい
・施工コストが高くなる
・基礎コンクリートが乾燥するまでカビが発生しやすいため
換気対策が必要

◆「床断熱」とは?

床断熱は、床材と床下空間との間に断熱材を入れる断熱工法です。
基礎断熱と違って床下空間は外気が通り抜けるため、
床面は外気の影響を受けやすく、
夏の暑さや冬の寒さを感じやすくなります。

【メリット】

・基礎断熱に比べてコストが安い
・湿気がこもりにくい

【デメリット】

・外気の影響を受けやすく、冬場は床が冷たく感じることがある。
・気密性が低くなりがち:断熱材の隙間から冷気が侵入しやすく、施工精度が重要。
・夏場は結露が起きやすい

なお、「基礎断熱」の場合、
G3仕様においては「基礎外断熱」(基礎の外側に断熱材を施工)
となります。

「基礎外断熱」の場合はシロアリ対策が必須で、
暮匠では「タームガード」を採用しています。
タームガードは、建物基礎の外周に沿って専用のパイプを設置し、
このパイプを通して住宅の周囲全体に薬剤を散布する方法です。

床下に薬剤を散布しないため、住む人にも安心安全!
貫通部には、防蟻ねんどや防蟻コーキングも使用しています。

G3仕様以外においては
「基礎内断熱」となり、基礎の内側に断熱材を施工します。

硬質ウレタンの現場発泡施工で、
基礎と断熱材に隙間ができないようにしっかり充填。
施工後にも入念にチェックを行っています。
※メーカー設定は80㎜ですが、
上記写真の建物では100㎜の断熱材を入れ、
予定より20㎜厚めに施工しました。

今年の冬は積雪量が多く、
「家の中が寒い」
「床が冷たくて足元が寒い」
と感じられた方も多いかもしれません。
富山のような寒冷地なら、
基礎断熱で断熱性能を高めることもできるので
ご相談ください!

基礎断熱・床断熱について
さらに詳しく知りたい方は、
社長が直々に分かりやすくご説明しますので
いつでもお気軽にお問い合わせください。